【函館】ヒートショックを防ぐ家|断熱と健康の関係

ヒートショックとは

ヒートショックとは、急激な温度変化が体に与えるショックによって、血圧が急上昇・急降下し、心筋梗塞や脳卒中、失神などを引き起こす現象です。特に冬の入浴時に多く発生します。暖かいリビングから寒い脱衣所・浴室へ移動し、熱いお湯に入るという温度変化の繰り返しが血管に大きな負担をかけます。

厚生労働省の人口動態統計によると、入浴中の急死者数は年間約1万9千人にのぼるとされており、交通事故死亡者数の約4倍に相当します。その多くがヒートショックによるものと推定されています。65歳以上の高齢者に特に多く見られますが、高血圧や糖尿病などの基礎疾患がある方はより若い世代でもリスクがあります。

断熱リノベで暮らしが変わった|函館・道南の施工事例

ヒートショックのリスクは、断熱リノベーションによって大幅に低減できます。山野内建設が手がけた実際の事例をご紹介します。

事例1 函館市・Sさま|築50年の1階部分断熱リノベ

リノベ前の状況

「築50年の家で、暖房と給湯用に使っている灯油代が、多い月には7万円を超えていました。ストーブはリビングに1台ありましたが、暖かいのはストーブの周りだけ。脱衣所や玄関も寒くて。窓まわりは結露がひどく、周囲にはカビも発生していました。」(Sさまの声)

工事内容

1階の断熱気密工事、キッチン・浴室・外壁の改修

リノベ後の変化(Sさまの声)

「エアコン一台で十分暖かいです。トイレや脱衣所など今まで寒かった場所も含め家じゅうが暖かいです。夏もエアコンで快適です。結露やカビも全く発生していないです。お風呂が暖かくて広くて、カビも発生しないのがとにかくいいですね。」

事例2 北斗市・Мさま|築40年平屋のZEHリノベ

リノベ前の状況

祖父から譲り受けた築40年・約43坪の平屋住宅。断熱性能が低く、ストーブのまわりしか暖かくならないという状況でした。

工事内容

窓・外壁・天井・基礎・玄関の断熱気密工事、高効率換気システム(第一種換気)の導入、耐震工事、バリアフリー工事、エコキュート・太陽光発電の導入、キッチン・トイレ・浴室・外装・内装の全面改修。

断熱仕様(一般的な新築の2倍以上の断熱量)

部位断熱仕様外壁外張りネオマフォーム45mm+軸間高性能GW105mm+内張りネオマフォーム90mm天井セルロース400mm基礎内側ネオマフォーム132mm

一般的な新築住宅の外壁断熱材は100〜120mm程度ですが、この住宅では外張り・軸間・内張りの3層合計で240mm相当の断熱材を施工しています。

完成後の数値

UA値:0.16(断熱等級7・HEAT20 G3相当)

C値:0.2(国内トップレベルの気密性能)

太陽光発電:10.32kW搭載

驚異の無暖房実験データ

ZEHリノベーション完成後、夜21時から翌朝6時まで9時間、暖房を完全停止する実験を実施しました。外気温が0.2℃からマイナス3.4℃まで下がる条件のもと、室温(床から高さ100cm)は21.3℃から20.3℃へとわずか1℃の低下にとどまりました。

この結果が意味することは、暖房なしで一晩過ごしても室温がほぼ変わらない家が実現できるということです。廊下・脱衣所・浴室も含めて家全体の温度差がほとんどなく、ヒートショックのリスクは限りなくゼロに近づいています。

Мさまの声

「各部屋の温度差はほとんどなく、家のどこにいても暖かく快適です。エアコン一台で家じゅう暖かくなり、太陽光発電のおかげで光熱費もまったく気にならなくなりました。」

なぜ寒い家でヒートショックが起きるか

ヒートショックの原因は「家の中の温度差」です。リビングは暖房で20℃に保たれていても、廊下・脱衣所・浴室・トイレが5℃や10℃しかない場合、その温度差が血管に急激な負荷をかけます。
寒い場所に移動すると、体は体温を守るために血管を収縮させ、血圧が急上昇します。その後、熱いお湯に入ると血管が一気に拡張し、血圧が急降下します。この急激な変動が心臓や脳の血管に大きなダメージを与えます。

断熱性能の低い家では、いくら暖房を強くしてもリビング以外の空間が冷え込むため、家の中での温度差が生じやすい構造になっています。

函館の冬とヒートショックリスク

函館は北海道の中では温暖な地域とされますが、冬の最低気温はマイナス6℃前後まで下がることがあります。断熱性能の低い築年数の古い住宅では、暖房を使っていても廊下や浴室が氷点下に近い温度になることがあります。
特に昭和40〜50年代に建てられた住宅は断熱材が薄く、気密性も低いため、室内の温度差が非常に大きくなります。函館市内には築40年以上の住宅が多く残っており、こうした住宅に住む高齢者のヒートショックリスクは決して小さくありません。

高断熱高気密住宅ではなぜヒートショックが起きにくいか

高断熱高気密住宅では、家全体が均一な温度に保たれやすい構造になっています。断熱材が厚く、気密性が高いため、暖房の熱が家全体に行き渡り、廊下・トイレ・脱衣所・浴室も含めて室温が安定します。

国土交通省が実施したスマートウェルネス住宅等推進調査では、断熱性能の高い住宅に引っ越した居住者の血圧が有意に低下したことが報告されています。暖かい家は単に快適なだけでなく、居住者の健康に直接的な効果をもたらすことが明らかになっています。

山野内建設のZEH住宅では、UA値0.23以下の高断熱仕様により、冬場でも家全体の温度差を2〜3℃以内に抑えることが可能です。リビングが22℃であれば、脱衣所も20℃前後に保たれるため、ヒートショックのリスクを大幅に低減できます。

ヒートショックを防ぐ家の設計ポイント

外皮全体の断熱を強化する

壁だけでなく、屋根・床・窓・玄関ドアを含めた外皮全体の断熱性能を高めることで、家全体の温度が均一になります。窓は特に熱の逃げやすい部位であり、トリプルガラスや高性能サッシの採用が有効です。1箇所だけ断熱性能が低い「欠損部分」があると、そこに結露や冷気集中が起きるため、外皮全体のバランスが重要です。

エアコン1台で全室を暖める設計

山野内建設が採用しているのは、断熱・気密性能を十分に高めた上で、1台のエアコンで家全体を暖める設計です。個別の暖房機器がない廊下や脱衣所も、エアコンの暖気が家全体に循環するため温度差が生じにくくなります。Мさまの事例でも、エアコン1台で全室を快適に保てることが実証されています。

「親の家が寒い」と感じている方へ

高齢の親御さんが住んでいる古い家の寒さが気になっている方は、ヒートショックのリスクを放置していることになります。全面改修が難しい場合でも、浴室・脱衣所まわりの部分断熱改修や窓の内窓設置など、予算に応じた段階的なリノベーションで改善できます。

住宅の補助金を活用することで、初期費用を抑えた断熱改修も可能です。「どこから手をつければいいかわからない」という場合でも、まず現状の診断から始めることができます。

家の寒さ、自分の家の温度差、古い家のリノベーションについて、山野内建設にお気軽にご相談ください。

住宅性能や省エネに関する記事はこちら参照お願いします。

この記事を書いた人

山野内建設

道南(函館・八雲エリア)で新築戸建て住宅・リノベーションを行っています。高断熱高気密に太陽光発電を組み合わせ光熱費負担を実質ゼロにする家づくりで「全棟ZEH宣言」を行っています。