UA値とは何か|函館の気候でどの数値を目指すべきか

UA値とは何か

UA値(外皮平均熱貫流率)とは、住宅の断熱性能を示す指標です。建物の外皮(外壁・屋根・窓・床など)全体を通じて、室内から屋外へ熱がどれだけ逃げやすいかを数値で表したものです。単位はW/(㎡・K)で、この数値が小さいほど断熱性能が高く、熱が逃げにくい家であることを意味します。

たとえばUA値0.4の家と0.2の家を比較すると、同じ室温を維持するために必要な暖房エネルギーが大きく異なります。UA値が低い(断熱性能が高い)ほど、暖房・冷房に使うエネルギーを少なくでき、光熱費の節約につながります。

UA値と断熱等級の関係

2022年以降、住宅の断熱性能は「断熱等級」で1〜7の段階で評価されるようになりました。各等級とUA値の関係は以下のとおりです(3地域:函館が属する地域)。

断熱等級UA値の基準(3地域)概要
断熱等級40.562000年省エネ基準(旧基準)
断熱等級50.50ZEH水準
断熱等級60.28高い断熱水準
断熱等級70.20最高レベルの断熱水準

※3地域は函館市が属する気候区分です。地域によって基準値は異なります。

函館は何地域か

日本全国の住宅は省エネ基準により1〜8の気候区分に分類されており、函館市は「3地域」に属します。北海道のなかで函館は比較的温暖な地域ですが、冬の最低気温は-6℃前後、過去には-20℃以下を記録したこともあります。道央・道北の1〜2地域と比べれば温暖とはいえ、本州の標準的な地域(6〜8地域)と比べれば明らかに厳しい寒さであり、北海道の住宅の断熱性能への要求水準は高くなります。

函館で目指すべきUA値の目安

国の省エネ基準(等級4)はUA値0.56以下ですが、これは函館の冬には明らかに不十分です。年間光熱費が30万円を超えるケースも珍しくありません。函館でZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)を実現するには、少なくともUA値0.50以下(断熱等級5)が必要です。なお2030年には新築住宅の最低基準として断熱等級5が義務化される予定です。快適な暮らしと光熱費の大幅な削減を両立させるなら、UA値0.28以下(等級6)以上が現実的な目標となります。

山野内建設では、新築・ZEHリノベーションにおいてUA値0.2以下を標準的に実現しています。これは断熱等級7に相当し、函館・道南エリアでも国内最高水準の断熱性能です。

2026年3月、省エネや省co2に関わる先導的な技術を導入した住宅プロジェクトに対し国が支援する「サスティナブル建築物等先導事業」の実践モデルとして、当社が七飯町で施工中の住宅を、北海道の住宅団体「北海道ビルダーズ協会」の会員工務店や設計事務所、渡島総合振興局の職員が視察に訪れました。


視察の様子は、北海道内の住宅専門紙「北海道住宅通信」3月30日号の1面にも掲載されました。


「この家は、UA値0.16、第一種熱交換換気システムや寒冷地仕様のエコキュートなどで徹底した高効率化を図り、太陽光発電を含まない状態でも一次エネルギー削減率50%を達成。太陽光発電を含めると削減率125%となり、『GX指向型住宅の基準も大きくクリアできる』と紹介されました。

UA値が低いと光熱費はどう変わるか

UA値の違いは年間の光熱費に直接影響します。おおまかな目安として、UA値を0.56から0.23程度まで改善すると、暖冷房にかかるエネルギー消費量は半分以下になることが多いです。さらに太陽光発電と組み合わせると、光熱費負担を実質ゼロにすることが可能になります。
UA値断熱等級年間暖房費の目安(3地域・120㎡)
0.56 等級4 約40万円
0.50 等級5 約35万円
0.28 等級6 約25万円
0.20 等級7 約20万円
※上記は大まかな目安です。実際は、寒くても我慢して暖房を節約する、冬は寒い部屋を使わずに過ごす、あるいは設定温度を極力低くする、など、住宅の断熱性能の悪さを我慢で乗り越えれば、光熱費負担額は減ります。
山野内建設で建てた住宅の施主様からは、「以前の家では年間30万円以上かかっていた光熱費が、ZEH住宅に移ってからほぼゼロになった」という声が届いています。

UA値だけでは不十分な理由

UA値は断熱性能の重要な指標ですが、これだけで住宅の快適さや省エネ性能が決まるわけではありません。断熱と並んで重要なのが「気密性能(C値)」と「換気」です。どれほど断熱材を厚くしても、すき間から冷気が侵入すれば暖かさは保てません。また換気が不十分だと、壁の内部に結露が発生してカビや腐朽の原因になります。UA値・C値・換気の3つをセットで設計・施工することが、本当に快適で長持ちする家づくりの条件です。

まずUA値の目標設定から相談したい方、現在の家のUA値を知りたい方も、山野内建設にご相談ください。函館・道南エリアの気候条件に合わせた断熱設計のご提案をします。函館・道南エリアでのZEH新築・ZEHリノベーションに関するご相談を承っています。

※本記事の数値は一般的な目安です。実際のUA値は建物の形状・仕様により異なります。詳細はお問い合わせの上ご確認ください

住宅性能に関するコラムは以下参照お願いします。

この記事を書いた人

山野内建設

道南(函館・八雲エリア)で新築戸建て住宅・リノベーションを行っています。高断熱高気密に太陽光発電を組み合わせ光熱費負担を実質ゼロにする家づくりで「全棟ZEH宣言」を行っています。