函館の住宅は気密性能(C値)が大事な理由

北海道のなかでは比較的温暖な函館ですが、それでも冬は-6℃くらいの寒さにはなります。過去には-20℃以下になったことも。そこで住まいの暖かさや光熱費負担を踏まえると、住まいの高断熱高気密化は欠かせない条件になります。そこで今回は、山野内建設の家づくりで重要なポイントでもある「気密」について詳しく解説します。

気密性能=C値(シーチ)とは、住宅の気密性能(すき間の少なさ)を示す数値です。正式には 相当隙間面積と呼ばれます。簡単に言うと「家にどれくらい隙間があるか」を数値化したものです。

①気密性能( C値)とは何か

C値は家全体の隙間面積 ÷ 延床面積
で計算されます。

単位 cm² / m² 例えば
C値 意味
5.0 隙間が多い
2.0 普通
1.0 気密住宅
0.5 高気密
0.3 超高気密
つまり数字が小さいほど気密が高いのです。

この家で気密測定を行った結果、測定結果はC値0.1でした。山野内建設では、1990年代から高断熱高気密の家づくりを徹底しています。在来工法より気密性能の数値が大工さんや職人さんたちの技能に影響されにくく高性能を出しやすい枠組壁工法(2×4/2×6工法)に、工法を変更してしまうほど気密性能にこだわってきました。木材の枠に構造用合板を貼り付けた「面」で建物を支える箱型構造の建築工法です。

② 具体的にどれくらいの隙間?

30坪の家(約100㎡)の場合

C値 隙間

5.0 ハガキ10枚

2.0 ハガキ4枚

1.0 ハガキ2枚

0.5 ハガキ1枚

つまりC値0.5の家でもハガキ1枚分くらいの隙間はあります。

気密性能(C値)が低い場合の原因は?

気密性能(C値)が低い場合の原因は

気密処理の不備: コンセントボックス、配管、コンセント、スイッチ周りなどの「穴」の処理が不十分。

気密テープ・パッキンの剥がれ: 構造の接合部でテープが貼られていない、または施工不良。

職人の技術力: 高気密施工の知識や経験が不足している。

木材の収縮: 木造住宅では、乾燥により構造材がやせ、隙間が生まれる。

パッキンの劣化: 玄関ドアや窓サッシのゴム(パッキン)が時間とともに劣化し、密封できなくなる。

などが考えられます。施工時の丁寧な気密処理を、大工さんだけでなく、現場に入る電気工事、断熱工事、設備工事など専門職の技能者が行って、気密測定で測定、検証を図ることによって、どの現場でも気密性能(C値)を高く確保できる住宅会社になっていきます。

③ なぜC値が重要か

そもそもなぜ気密性能(C値)が重要なのでしょうか。

①断熱性能が本当に機能する

どれだけ断熱材を入れても

隙間→空気が出入り→断熱性能が発揮できない。

よく言われるのが

断熱=セーター

気密=風を止める防風ジャケット

②光熱費が変わる

隙間が多い家は暖かい空気→外へ逃げる

結果、光熱費が増えます。

特に北海道では大きな差になります。

③計画換気が機能する

現代の住宅は24時間の計画換気が義務付けられています。しかし隙間が多いと換気口ではなく隙間から空気が入ります。つまり換気計画が崩れます。具体的には給気口から入った新鮮な空気が、離れた排気口まで届かず、すぐ近くの隙間から出て行ってしまいます。その結果、部屋の隅や奥の空気が滞留し、二酸化炭素濃度が高まったり、有害化学物質やにおいが室内に残ったりします。

④結露を防ぐ

隙間が多いと室内の湿気→壁の中へ→結露→カビ

が発生しやすくなります。気密性能(C値)が低い住宅は壁内結露のリスクが高いのです。

壁内結露が何年も続くと断熱材や柱梁などが劣化し、住宅の寿命が短くなり、性能も悪化します。住宅が20年で腐るか、100年持つかの分かれ目になるほど重要な部分です。

④ 日本の住宅のC値

年代ごとにかなり違います。

年代     C値

1980年代 5〜10

1990年代 2〜5

2000年代 1〜3

高性能住宅 0.5以下

北海道の高断熱住宅はC値0.3〜0.5

が多いです。

⑤ 実は日本ではC値は義務ではない

重要なのに現在の省エネ基準はUA値

だけです。UA値(外皮平均熱貫流率)

つまり断熱だけの評価です。

しかし実際には断熱 + 気密両方が必要です。

⑥ 本当に快適な家の目安

高性能住宅の目安

性能 目安

UA値 0.3以下

C値 0.5以下

これくらいの性能値は最低限必要だと思います。

⑦ 工務店選びのポイント

気密性能(C値)は計算上のデータではありません。ほぼ完成した状態の住宅で、測定することによって、その家の気密性能(C値)がわかります。

数値が悪い場合、施工に何か問題がある可能性があるので、改めて点検し、必要な気密処理を行って再度気密測定を行うことで、気密性能を確保します。

気密測定について
気密測定は、窓、玄関、レンジフードなどをテープなどでふさぐ→家の空気を機械で外に出し、家の中を負圧にする→隙間から空気が入ってくる→その量を測定します。
空気が入る量が少ないほど隙間が少ない(=C値が小さい) となります。

高断熱高気密住宅を宣言している住宅会社でも、気密性能(C値)が不十分な住宅会社があります。

それでは十分な断熱性能を発揮できません。また、10年、20年と経過するなかで、だんだん家が寒くなってくる、という場合、気密施工に問題がある場合もあります。

「高断熱高気密」が家づくりの大前提

もぜひ参照ください。

この記事を書いた人

yamanouchi